- 「銀行に入行したけど、ノルマがきついし、上下関係も厳しくて、この先何十年も続けていける気がしない…。」
- 「業界の将来も不安だし、安定して暮らせるか分からない…。」
- 「自由な社風に憧れる。この先も需要のある業界で働きたい!」
この記事では、そんなお悩みを抱えている銀行員の方に、未経験からWebマーケティング職に転職を成功させた筆者が「銀行員→Webマーケティング職」への転職方法を解説します。
結論:銀行員はWebマーケティング職に転職しやすい
転職活動をしていた筆者は、実は銀行員はWebマーケティング職への転職がしやすいことに気づきました。
- 数字(お金の知識)に強い
- 所有資格が多い
- 法人営業経験が生かせる
銀行員には上記のようなスキルがあるため、Web業界と銀行員は相性がいいのだとエージェントの方に教えてもらったんです。
ちなみに筆者は、地方銀行で約1年働いた後に、都内のITベンチャー企業に転職。転職してからは、自由な時間が増えましたし、上下関係の厳しくない社風で、のびのびと仕事ができるようになりました。
銀行員として活動した時間は短いですが、早めに転職をしてよかったと思っています。
もし今、転職をしようかな?と悩んでいるのであれば、まずは転職エージェントに相談をしてみてください。
エージェントの担当がつくことで、転職したいと思った時にすぐに転職することが可能になります。
>>筆者のオススメする転職エージェント一覧はこちらから飛ぶことができます。
理由①:数字(お金の知識)に強い
「資産運用・資産形成」や「決算書の見方・分析方法」だけではなく、金融商品を取り扱う際に培われた「リスクヘッジ」のスタンスも、商品やウケる企画を考える「Webマーケティング職」で有利なスキルになります。
お金に関するリスク感度が高い社員は、企業の戦略面を考える際にも、具体的な数字を見据え、現実的な企画を進めることができます。
銀行員として多くの数字に触れてきたからこそわかる「数字への違和感」は、マーケティング職でも十分に役立ちます。
理由②:所有資格が多い
銀行員は金融商品を取り扱うために様々な資格を取得します。
具体的には「証券外務員」「生命保険募集人」「内部管理責任者」などが代表的な資格ですね。
これ以外にも、財務・法務・税務などの勉強も必要です。中には、昇進昇格のために「ファイナンシャルプランナー」「中小企業診断士」などの資格を取っている人もいるでしょう。
どんな資格であれ、「私は目的をもってしっかりと学び、結果を出せる人ですよ」ということの証明になるので、所有しているだけで有利です。
理由③:法人営業経験が生かせる
銀行の法人営業では、経営者やオーナーと商談する機会が非常に多いです。
こうした経験は、営業マンとしてだけではなく、全業界・全職種共通の貴重な経験です。
決定権を持つ人と信頼関係を構築し、交渉まで進めていくコミュニケーション能力・プレゼンテーション能力は、どんな場面でも役に立ちます。
高い実績を残している人であれば、どんな規模のどんな事業を進めていったのか、という経験が、Webマーケティング職の企画の際に活かされてくることでしょう。
法人営業に限らず、窓口や個人営業をメインにしてきた人も、基本的なビジネスマナーはもちろんのこと、初対面でも好かれるコミュニケーション能力や、短時間で物事を明確に伝えるプレゼンテーション能力が培われていることでしょうから、同様に有利です。
今、Webマーケティング業界に人気が高まっている理由
現在、Webマーケティング業界は人気を集めています。
- DXが進む中で、Webマーケティング職の採用を大手も実施するようになった
- 年収は他の業種と比較すると比較的高く、安定した職業と言えるから
- 経験とスキルを積めば、個人でも独立開業できるようになるから
Webマーケティングは、実施した施策が「数字(売上)」となって返ってくるので、やりがいが大きな仕事です。
ここからは、Webマーケティングという仕事について、深ぼっていきたいと思います。
そもそもWebマーケティングとは?
Webマーケティングは、Webを利用してマーケティングを行う仕事です。
ホームページやブログなどのWebサイトに関連するデータ(流入経路・離脱率・回遊率など)を分析して、検証、改善を繰り返すことで、Webサイトの登録数や閲覧数を増やします。
Webサイトの訪問数や登録数を増やすことで、サイト上に掲載された商品やサービスの購入を促進させることが目的です。
Webマーケティングのやりがい
自分の仕事の取り組みが、そのまま数字として成果に表れるので、結果が分かりやすいです。上手くいったときは素直に喜べますよね。
数字に直結するということは、企業の売上・利益にも直結するということです。責任重大ではありますが、そのぶんやりがいもあります。
PC1台あれば、いつでもどこでも仕事をすることができるので、リモートワークが当たり前になっている世の中にもピッタリな働き方ができます。
Webマーケティングの厳しさ
やりがいがたくさんある一方で、もちろん仕事としての厳しい一面もあります。
Webマーケティングは、仕事の取り組みがそのまま数字に表れるので、企画が失敗したときは数字も悪化します。「一生懸命分析して、新たな施策を行ったのに、全くユーザーの反応がなく、商品が売れなかった」なんてことも有り得ます。
そんな時は、精神的にも追い詰められますし、残業が続き、身体的な負担も生じてくる可能性があります。
Webマーケティングで身につくスキル
大きく分けて下記のような能力が身につきます。
- SEO
- 広告運用
- メルマガ
- 分析ツールの理解
- プログラミング言語
SEOや広告、メルマガなどに関する知識はもちろん、Googleアナリティクスなどの分析ツールも扱えるようになります。
WebライティングやWebデザインなどの制作フェーズに必要なスキルや、HTML・CSS・JavaScriptなどのプログラミング言語に関する知識も習得可能です。
データの収集・分析スキルも大きな力になります。
売上向上のために、Webサイトへのアクセス数、実際の購入数、顧客のニーズ、広告・メルマガ効果などさまざまなデータを収集し、分析できるようになります。
Webマーケティング職に必要なスキルとは?
Webマーケティングには「仮説思考」が必要です。
Webサイトを訪れた人が何を考え、求めているのかを考え施策を回す。そんなスキルが求められています。そのため、全体を俯瞰してみる能力が求められます。
あわせて中小企業であれば「マーケティング担当者が一人」ということもあります。したがって、いち担当者として、Webへの具体的な知識も求められます。
- 企画力
- リサーチ・分析力
- ライティング・デザインスキル
- Web制作に関する知識
上記のような能力が必要です。下記、詳しく解説します。
企画力
Webマーケティングは、「どんな施策をどんなスケジュールで遂行していくか?」という企画全体を把握し、スケジュール通りに進めていく力が求められます。
クライアントに対しても社内メンバーに対しても、円滑に企画を進められるように全体感を把握。各部門との連携を図る総合的な企画力があれば、プロジェクトも進めやすくなるでしょう。
リサーチ・分析力
Webマーケティングの最大の強みは「分析結果を改善策に反映させることで、より良い数字を出せること」です。
そのため、Webマーケティングでは、1つの施策を練り実行したら終わり、ではなく、何度も分析と修正を繰り返していくこと(PDCAサイクル)が求められます。その際に必要となってくるのが、リサーチ・分析力です。
様々な分析ツールを使って、集めた情報やデータを分析し、問題点を改善していく力があってこそ、より良い結果を生むことができます。
ライティング・デザインスキル
せっかく商品やサービスに興味のあるお客さんがWebサイトにアクセスしても、購入方法が分からなかったり、見にくいデザインのサイトだったりすると、お客さんは購入意欲が下がり、サイトから離脱されてしまいます。
お客さんに、商品やサービスに興味を持ってもらえるように見やすいデザインを考えたり、「欲しい」と思ってもらえるようにワクワクするようなキャッチコピーを考えたりするスキルもあると、効果的な施策を考えることができます。
関連記事:【抜け道】銀行員は副業できる?おすすめの副業5つも紹介
Web制作に関する知識
ライティング・デザインスキルがあっても、それを形にできなければ意味がありません。
構想をもとに、実際にそれをWebサイトに反映させるスキルが必要です。
ユーザーにとって、使いやすく、購入意欲が高まるWebサイトを実現するために、WordPressやHTML/CSSの知識があれば、Webマーケターとしての幅が広がります。
元バンカーが使ったオススメ転職エージェント
筆者は銀行員→マーケティング会社へと転職をしました。
一般的に転職の難易度が高いと言われるマーケティング職ですが、正しく転職エージェントを使えば未経験であっても転職をすることが可能になります。
以下、筆者が使ったオススメの転職エージェントを紹介しますので、参考にしてみてください。
- ビズリーチ(オススメ度★★★★)
- doda(オススメ度★★★★)
- リクルートダイレクトスカウト(オススメ度★★★★★)
- マイナビエージェント(オススメ度★★★★)
なお、エージェントを見るポイントは、「転職実績」「サポート内容(書類の添削・面接の練習など)」「口コミ」などがあります。電話や面談などで実際に対話してみて、自分に合ったエージェントを見つけてみてください。
ビズリーチ(オススメ度★★★★)
ビズリーチは、年収500万円以上の転職者からの高い満足度を誇るハイクラス転職サービスです。
年収1,000万以上の案件が、全体の30%を占めているため、管理職・経営層・役員クラスの高収入転職を考えている方にオススメです。
一方で、一般的な転職エージェントのように、キャリアコンサルタントから求人を紹介してもらったり、キャリア面談などを実施したりというのはあまりないため、自分で進んで転職活動できる方と相性が良いでしょう。
②doda(オススメ度★★★★)
業界最大級の大手エージェント。保持する求人は非公開含め10万件以上といわれています。
業界最多の案件から、自分に合った業界や職種を幅広く検討することができます。「希望の業界や職種はある程度決まっているけれど、他の求人も合わせて見ておきたい」という方にオススメです。
キャリアアドバイザーとのマンツーマンアドバイスだけでなく、オンライン転職セミナーなども開催されているので、転職初心者にはかなり安心でしょう。
③リクルートダイレクトスカウト(オススメ度★★★★★)
年収800万円以上も目指せるハイクラス特化転職サービスです。転職決定年収の平均は950万円以上、案件は年収800~2,000万円なので、こちらも高収入転職向けです。
リクルートダイレクトスカウトの最大の強みは、優秀なヘッドハンターが多数いることです。
更に、ユーザーからヘッドハンターを指名することもできます。
リクルートダイレクトスカウトに登録すると、個人個人の状況・要望に合った案件を提案してくれます。
④マイナビエージェント(オススメ度★★★★)
2018年の楽天リサーチで「20代に信頼されている転職エージェントNo.1」に選ばれた転職サービスです。中小企業や第二新卒のための独占案件が多く、20代や第二新卒にとってはマッチしやすいでしょう。
転職エージェントからの連絡もマメでサポートが手厚いため、転職が初めてという方でも安心して転職活動を進めることができます。
関連記事:転職エージェントの比較
銀行員がWebマーケティングの業種へ転職を成功させるためのコツ
いざ転職に成功しても、銀行員よりも年収が下がってしまった...など、悩みの種が尽きないのが転職です。
筆者自身は、下記の項目をチェックすることで後悔なく転職を成功させることができました。
- 本当に転職したいのか自己分析をしっかりする
- 自分に合った転職エージェントを見つける
- 営業経験をしっかりアピールする
- ストレス耐性があることをアピールする
- 金融関係の知識が生かせることをアピールする
どれほどあなたが優秀だったとしても、正しく相手に自信のメリットを伝えないとうまく転職はできません。
上記のポイントをチェックし、転職を成功させてください。
本当に転職したいのか自己分析をしっかりする
自己分析をすることで転職後の後悔を防ぎましょう。
「どうして転職したいのか?」「一瞬の気の迷いではないか?」を明確にするのです。
現職に対する不満を書き出し、「改善できる余地はないのか?」または「次の仕事に求めることは何か?」も合わせて考えてみましょう。
例えば
- 仕事内容に興味を持てない、つまらない→自分が興味ある業界は何か?
- 給料が少ない→年収いくらあればいいか?
- 上下関係が厳しい→どんな社風を求めているのか?
- 毎日出社するのが嫌だ→リモートワーク可能かどうか?
などを自分自身に問い直してみるとよいでしょう。
筆者の場合は上記の他に、
- 「気疲れをして帰宅後すぐに寝てしまう」→「オンオフ付けられる仕事がしたい」
- 「資格の勉強を勤務時間外にする必要がある」→「資格がなくても昇進昇格できる制度がいい」
- 「きっちりとしたスーツやかしこまった社風が苦手」→「カジュアルスーツが着れて、自由な社風」
などを考えていました。参考にしてみてくださいね。
自分に合った転職エージェントを見つける
エージェントによって、持っている人脈が異なり、紹介してくれる企業や役職も変わってきます。
よって、エージェント選びは非常に重要です。
また、あなたもエージェントも人間ですので、相性はあります。
「このエージェントは、自分の状況を正確に把握してくれて、尚且つ自分の希望に沿った案件を紹介してくれるか?」を常に意識してみてください。「話しやすさ・相談しやすさ」も重要です。
営業経験をしっかりアピールする
銀行員にとっての強みの1つです。目標達成のためにどんなことをしてきたか?を強くアピールしながら、実際の個人としての営業成績を伝えてください。
また、支店全体でどんな立ち位置であったのか、周りやお客様にどのように接してきて、どのような結果を掴むことができたのかを、具体的なエピソードを交えて話していくと良いでしょう。
代表者や経営層と話してきた経験も強みとなりますので、こちらも具体的なエピソードを用意しておくと心強いです。
自己PRの具体例は、下記の記事でご覧になれます。
関連記事:銀行員の強みって何?実際に自己PRで使った例文も紹介【実は知らない】
ストレス耐性があることをアピールする
銀行員というのは、一般的に非常に厳しい労働環境です。そのストレス過多の環境で働き続けることができたというだけで「ストレス耐性がある」と認識され、重宝されます。
「成果を出すために頑張りぬくことができる人」「トラブルが発生しても、逃げずに対応できる人」は、どんな企業でも求める人材です。
金融関係の知識が生かせることをアピールする
「銀行員=数字に強い」です。
実際の企業の決算書に触れたり、企業戦略のコンサル的立ち位置で介入したりする機会は、非常に貴重な経験です。
数字を見て企業を分析する力、そして、数字に触れて次の戦略を考える力は、どんな業界でもそうですが、特に、Webコンサルティング職では有利となる知識・経験となるでしょう。
Web業界に転職後のアドバイス
転職は、前職からの解放ですっきりしている反面、転職先でうまくやっていけるか?という不安も感じることでしょう。
かつて銀行員からIT系のベンチャー企業に転職した筆者より、皆さんに転職後のアドバイスをお伝えします。
転職した社風に合わせる
一般的に、銀行の職場は、他の会社よりも「堅苦しい・古い・厳しい」ものです。
転職先によっては、前職よりも社風が自由に感じられたり、様々な規則が緩かったりすると思います。最近は、上下関係も厳しくなく、アットホームな雰囲気の会社も増えてきました。
「前職はこうだったから…」と引きずらず、転職先の会社の社風に合わせて行動することを心がけてみてください。最初は違和感を感じるかもしれませんが、徐々に慣れてくるはずです。
※ただし、法を破って残業をしたり、様々なハラスメントに耐えたりする必要はありません。
コミュニケーションを大切にする
会社で働きやすさを感じるかどうかは、職場で良好な人間関係を築けているかどうか?によってかなり左右されます。
まずは、相手を知り、自分を知ってもらうことを心がけてみてください。
「挨拶をする」「業務の報連相(報告・連絡・相談)を欠かさない」「周囲の人の手伝いをする」など、小さなことからでも構いませんので、積み重ねていきましょう。
普段からコミュニケーションがとれていれば、いざ困った時でも周りに相談しやすいですし、助けてくれる人も出てきてくれるでしょう。
まとめ
銀行員はWebマーケティング職に転職しやすい職業です。
- 銀行員は数字に強い
- 所有している資格を転職に活かせる
- 決裁者と近い「貴重な法人営業経験」を積んでいる
上記のように、銀行員の転職は他の職種と比較すると成功しやすいのが特徴です。
銀行員がWebマーケティング職に転職するには、まず自分に合った転職エージェントを見つけ、自分の希望に近い求人を探していきましょう。
面接時には、あなた自身の強みに加えて、銀行員ならではの強みや経験も最大限にアピールできるようにしっかり準備してください。
転職後は、前職の規則や社風を引きずり過ぎず、転職先の規則や社風を知り、合わせていくことを心がけてください。また、職場の人ともコミュニケーションを図り、自ら働きやすい環境を築いていくことも大事になってきます。
Webライター/シナリオライター。本業の営業経験を活かしながら、副業でWebライターや動画シナリオライターとしても活動中