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銀行員は簿記の勉強が必須!簿記2級を取った僕が詳しい勉強方法を解説します

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銀行員は簿記の勉強が必須!簿記2級を取った僕が詳しい勉強方法を解説します

銀行員にとって簿記の勉強は必須です。

この記事では

  • 銀行員にとって簿記が必要な理由
  • 簿記の資格をとるために必要な勉強量
  • 具体的な勉強方法

を元メガバンカーが解説します。

銀行を辞めているからこそ言える「リアルな話」も解説しますので、ぜひご覧になってくださいね。

銀行員にとって簿記は必須科目

結論、銀行員にとって簿記は必須科目です。

銀行員が簿記を学ばなければいけない理由には、大きくわけて下記3つの理由があります。

  • 多くの総合職が最低限の資格として「簿記2級」のロードマップを引いている
  • BS/PLを読めないと経営者/経理部長と話ができない
  • 貸金の稟議がかけない

それぞれ具体的に解説します。

多くの総合職が最低限の資格として「簿記2級」のロードマップを引いている

多くの銀行が、新人育成のロードマップとして「簿記2級」の取得を推奨しています。

ロードマップにはそのほか、銀行員が取得すべき「銀行業務検定」「保険代理人資格」などがありますが、これらは多くの場合「必須科目」であり「任意科目」ではありません。

任意科目に含まれてるのは、下記のような資格です。

  • 宅地建物取引士
  • 中小企業診断士
  • 税理士
  • 公認会計士
  • 証券アナリスト

関連記事:銀行員に必要な資格一覧!大学生からとれるおすすめ資格も紹介!

しかし、上記の資格は将来役に立つ資格ではあるものの、学習するにはコスパが悪く、通常業務とは繋がりずらいものばかりです。

一見、宅地建物取引士などは不動産の評価などに役立つように見えますが、実際不動産の価値はグループ会社を使って算定することがほとんど。

また、中小企業診断士などの資格は、持っていても「銀行員が企業経営者に財務以外のアドバイスをする」ということがかなり厚かましく、下手すると経営者サイドから「高飛車なやつ」と嫌われかねません。

銀行員にはあくまでも「カネのプロフェッショナル」としてのアドバイスが求められているため、畑違いの資格となってしまうことが多いのです。

このため、任意科目から選ぶのであれば「簿記」になってしまいがち...という現実があります。

BS/PLを読めないと経営者/経理部長と話ができない

銀行の担当者は1年に1度、場合によっては3ヶ月に1度取引先の財務状況を確認します。

その際、財務諸表が読めないと会話の方向は常に「経営者→銀行員」。何を話しているのかもわからず、時間を無駄にしかねません。

ですが、簿記を勉強していると財務諸表がある程度わかるようになりますので、話ができるようになります。

  • 固定資産が増加していますが、何か建物の取得って今期されましたっけ?
  • 負債が膨らみましたが、借入ってどこからされたんですか?弊行からお話できなくてすいません...。
  • 今期は増収増益ですね...〇〇の部門で利益率が改善されましたが、何か要因ってあったのでしょうか?

など、正直上記はどれも予め知っておかなければならない内容ですが、聞いていた話と違った...などの事態に早急に気づくことができます。

経営者や経理責任者は、銀行員に対して「全て」を話してはくれません。

しかし、粉飾がない限りは、財務諸表は「ほぼ全て」を教えてくれます。

経営者の話を鵜呑みにせず、数字で正しく判断する上でも簿記は法人営業の役に立ちます。

貸金の稟議がかけない

銀行員は「貸金」を打つ性質上、他の会社の財務状況を確認することが多いです。

融資先の会社からは「モニタリング」という、年に一度お取引先の財務状況を確認する業務があります。

決算書の説明を取引先の経営者、経理部長から受け、稟議に落とし込む作業が「モニタリング」。ですが、BS(貸借対照表)/PL(損益計算書)を読めないと稟議はちんぷんかんぷん。財務諸表を見ても何が起こったのかが理解できません。

稟議は1年に1度取引先の支援体制を決めるためのものです。財務諸表を正しく読み、説明しないと、もともと「前向き支援」であった会社が「後ろ向き」になってしまう可能性すらあり得るのです。

「後ろ向き」になってしまえば、銀行から取引先への積極的な提案はできなくなってしまいます。

「前担当者は積極的に提案してくれたのに、貴社はしてくれなくなったね...」なんて言葉は聞きたくありませんよね。

簿記はBS/PLを正しく読むための基礎知識を学べる科目です。

簿記があれば、最低限の財務諸表を理解することができるようになり、提案の幅も広がります。

簿記2級を取った方がいいのは入行1年目までの間

簿記2級を取った方がいいのは、入行1年目までの間です。

銀行員は多くの場合採用後、下記のような変遷を辿ります。

つまり、心身ともにまだ余裕があるのは入社して2年目になるまでの1年間。

その後は心身ともに疲弊し始め、心がやられていく人、その中でも収益を上げ続けられる人の2パターンに別れていきます。

おおよそ、1年目の間に順調にいけばその後も順調に成長できる人は多いです。

しかし、1年間の間にうまくいかなければダルマ式にできないことが増え、銀行に在籍すること自体が辛くなります。

どれほど周りが優しかったとしても、行内での存在意義は低下し、次第にやりがいが減っていってしまうことでしょう。

個人的な経験としても、周囲の銀行員の話を聞いてみても、よほど才能のある方以外は2年目になるまでの間に簿記2級の資格を取得しています。凡才の方ほど2年目になるまでに資格を取得するのを目指すのがよいでしょう。

Jony(元銀行員)
僕は文学部でしたが、内定が決まってから簿記3級を取得。その後1年目の12月くらいに簿記2級を取得しました。

簿記の勉強方法

簿記の勉強方法には大きくわけて3種類の方法があります。

  • 参考書などで自学
  • オンライン学習
  • 専門学校に通う

このうち、簿記の勉強方法は圧倒的に「自学」で十分です。

Jony(元銀行員)
僕自身March卒文系なんで、頭良くないです。そんな僕でも自学で行けたので、専門学校は不要と考えています。

僕が資格取得に成功した勉強方法をわかりやすく下記で説明します。

  • 簿記3級の勉強方法
  • 簿記2級の勉強方法

簿記3級の勉強方法

簿記3級には下記2つの参考書を購入しました。

※書籍は2023年最新バージョンです。似たようなものがあるので、上記をクリックして確認することをオススメします。

まずは「すっきりわかる日商簿記3級」を3周ほど回します。

この際、1週目はただ読むだけ、2週目から例題に取り組むようにするとよいでしょう。

その後、過去問題集を3週ほど回し、間違えた部分は暗記するようにすると完璧です。

学習にかかる時間の目安 2ヶ月程度
難易度 簡単だが、インプットが多く辛い
簿記が受けられる期間 6月/11月/2月

※詳細は商工会議所の2023年試験カレンダーを確認してください

6月に試験を受けるのであれば、余裕を持って3月〜学習を始めておくとよいでしょう。

簿記2級の勉強方法

簿記2級の学習は結構大変でした。

僕が使ったのは下記3つの参考書です。

簿記2級は3級の時にはなかった「工業簿記」が範囲になります。

  • 3級で学んだ「商業簿記」が難しくなる
  • 工業簿記が入るので範囲が2倍になる
  • 仕分け→損益計算書/貸借対照表を作成の問題が出る

上記の3点から、一部がわからないだけでまとめて点を落としやすくなってしまうのが、簿記2級の合格率が20%前後と低くなる原因でしょう。(簿記3級は50%前後)

学習を進める際は、商業簿記を3週した後に、工業簿記を3週、その後過去問を3週という流れで進めるのがオススメです。

学習にかかる時間の目安 6ヶ月程度
難易度 かなり辛い、電卓で押し間違いをすると詰む
簿記が受けられる期間 6月/11月/2月

※詳細は商工会議所の2023年試験カレンダーを確認してください

なお、自分だけでは学習が進まないという方には、オンラインで受講できるStudyingをオススメしています。

Studyingのマインドマップ

https://var.manabiz.jp/image/front/free/162/20210714171033lXgCaDJjI0.pngより引用

Studyingは上記のようにマインドマップを使って学習をするため、頭の中が整理しやすいのが特徴です。

私も中小企業診断士の資格を取得する際に利用しましたが、1.5倍速で聴くのがちょうどよかったです。

無料学習時間もあるようなので、まずは無料で体験してみてはいかがでしょうか。

銀行員で簿記1級の資格は必要ない?→結論いらないと思います

簿記2級の資格まで既に取得をしている銀行員の方が悩むのが、簿記1級を取得した方がいいのか?という疑問です。

僕自身悩んだことがありましたが、現状は「不要」という認識で良いかと思います。

というのも、簿記1級を取得するくらいの意気込みがあるのであれば、税理士資格をとりに行った方が「今後も食い扶持がある」というのが理由です。

また、税理士試験の簿記論と日商簿記1級の合格率を比較してみると、2022年度は簿記論合格率が22.6%に対し、2022年度の日商簿記検定の合格率は10%前後と、簿記論の方が合格率が高いことも理由です。

参考:国税庁 | 令和3年度(第71回)税理士試験結果

参考:日本商工会議所 | 1級受験者データ

なお、簿記1級を取らないと税理士試験を受けられないのではないか、と誤解されている方もいますが、銀行にて2年間実務経験があれば税理士の受験基準は満たしますのでご安心ください。

国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/qa/qa03.htm)参照

銀行員として取得しておいた方がいい資格一覧

「銀行員として取得しておくと役立つ資格」というのはほとんどありません。

銀行員の仕事は若干特殊なものが多く、〇〇の資格を持っているからすごい!というものではないからです。

しかし、持っておくことでお取引先のビジネス理解が進む仕事もありますので、下記をご参考にしてください。

  • 中小企業診断士 | 対象顧客:小売店/実店舗販売
  • 証券アナリスト | 対象顧客:神社/投資会社
  • 不動産鑑定士 | 対象顧客:不動産会社

このほかにも資格は下記の記事でまとめているのでご覧ください。

関連記事:銀行員に必要な資格一覧!大学生からとれるおすすめ資格も紹介!

まとめ

銀行員にとって「簿記」は必須科目と言ってもよいくらい重要な資格です。

資格を持っていることが重要というよりかは、財務が読める、その1点で重要と言えるでしょう。

なお、銀行業務検定でも「財務」という科目がありますが、簿記2級を取得する方が難しく、実用的です。

1年目の間に簿記2級に合格できるよう、頑張ってください。

なおビジネスについて学ぶなら識学総研がおすすめ。ぜひご覧ください。

なおマネジメントの資格については識学総研もご覧ください。

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